
1. 日本語の解説
なぜこのテーマを学ぶ意味があるか
もし、あなたが自由に意見を言えなかったり、本を読んだり、ニュースを見たりすることが制限されたら、どう思いますか? 台湾では昔、そのような時代がありました。それが戒厳令の時代です。そして、鄭南榕(ていなんよう)という勇敢な人が、言論の自由のために立ち上がりました。このテーマを学ぶことで、自由の大切さや、それを守るために戦った人々のことを知ることができます。
戒厳令って何?
戒厳令とは、国がとても大変な状況になった時に、政府が特別な法律を使って、人々の行動を厳しく制限することです。台湾では、1949年から1987年まで、なんと38年間も戒厳令が続いていました。これは世界でもとても長い期間です。
戒厳令の間、政府は、人々が集まったり、何かを言ったり、書いたりすることを厳しく管理しました。政府に反対するようなことを言うと、逮捕されたり、罰せられたりすることもありました。
鄭南榕の登場
そんな時代に、鄭南榕というジャーナリストが登場します。彼は、「言論の自由は、人として当然の権利だ」と信じていました。彼は、自分の雑誌『自由時代週刊』で、政府を批判したり、台湾の民主化を訴えたりしました。
彼は、タブーとされていた台湾独立を主張しました。当時、台湾独立を主張することは、とても危険なことでした。
鄭南榕の行動
1989年、政府は鄭南榕を逮捕しようとしました。しかし、彼は逮捕を拒否し、雑誌社に立てこもりました。「言論の自由のために戦う!」と宣言し、雑誌社にガソリンをまいて、焼身自殺をしました。彼は、自分の命をかけて、言論の自由の大切さを訴えたのです。
戒厳令の解除とその後
鄭南榕の死は、台湾社会に大きな衝撃を与えました。彼の行動は、多くの人々に勇気を与え、台湾の民主化運動を大きく進める力となりました。
1987年、ついに台湾で戒厳令が解除されました。これにより、人々は自由に意見を言ったり、集まったり、本を読んだりすることができるようになりました。
鄭南榕の遺産
鄭南榕の死後、彼の名前は、言論の自由の象徴となりました。台湾では、彼の命日である4月7日が「言論自由の日」と定められ、彼の勇気をたたえ、言論の自由の大切さを یادآوریします。
補足
戒厳令解除後も、台湾の民主化は一筋縄ではいきませんでした。しかし、鄭南榕のような人々の努力によって、台湾は着実に民主主義の道を歩んできました。彼の行動は、私たちに、自由を守ることの大切さ、そして、そのために行動することの勇気を教えてくれます。
2. 台湾華語での解説
為什麼我們要學這個主題?
如果有一天,你不能自由地說話、看書、看新聞,你會怎麼想? 在台灣,過去曾經有過這樣的時代,那就是戒嚴的時代。 而鄭南榕是一位勇敢的人,他為了言論自由而挺身而出。 學習這個主題,我們可以了解自由的重要性,以及為了保護自由而奮鬥的人們。
什麼是戒嚴令?
戒嚴令是指,當國家遇到非常嚴重的狀況時,政府使用特別的法律來嚴格限制人民的行動。 在台灣,從1949年到1987年,竟然持續了38年的戒嚴令,這在世界上是非常長的時間。
在戒嚴期間,政府嚴格管理人民的集會、言論、寫作。 說出反對政府的話,可能會被逮捕或處罰。
鄭南榕的登場
在這樣的時代,鄭南榕這位記者登場了。 他相信「言論自由是身為人理所當然的權利」。 他在自己的雜誌《自由時代週刊》上,批評政府,呼籲台灣民主化。
他主張當時被視為禁忌的台灣獨立。 在當時,主張台灣獨立是非常危險的事情。
鄭南榕的行動
1989年,政府想要逮捕鄭南榕。 但是,他拒絕被捕,把自己關在雜誌社裡。 他宣佈「為了言論自由而戰!」、在雜誌社潑汽油,然後自焚。 他用自己的生命,來呼籲言論自由的重要性。
戒嚴令的解除與之後
鄭南榕的死,對台灣社會造成很大的衝擊。 他的行動,給了很多人勇氣,大大推動了台灣的民主化運動。
1987年,台灣終於解除了戒嚴令。 人們可以自由地說話、集會、看書。
鄭南榕的遺產
鄭南榕死後,他的名字成為言論自由的象徵。 在台灣,他的忌日4月7日被定為「言論自由日」,紀念他的勇氣,提醒大家言論自由的重要性。
補充
即使解除了戒嚴令,台灣的民主化也不是一帆風順的。 但是,因為有像鄭南榕這樣的人的努力,台灣才能穩健地朝著民主主義的道路前進。 他的行動,教導我們保護自由的重要性,以及為了自由而行動的勇氣。
3. 用語リスト(日本語・台湾華語・ピンイン・注音・意味)
日本語 | 台湾華語 | ピンイン | 注音 | 意味 |
---|---|---|---|---|
戒厳令 | 戒嚴令 | jiè yán lìng | ㄐㄧㄝˋ ㄧㄢˊ ㄌㄧㄥˋ | 国家が非常事態の際に、政府が国民の権利を制限する法律。 |
言論の自由 | 言論自由 | yán lùn zì yóu | ㄧㄢˊ ㄌㄨㄣˋ ㄗˋ ㄧㄡˊ | 自分の意見や考えを自由に表現できる権利。 |
鄭南榕 | 鄭南榕 | Zhèng Nánróng | ㄓㄥˋ ㄋㄢˊ ㄖㄨㄥˊ | 台湾の言論の自由のために戦ったジャーナリスト。 |
自由時代週刊 | 自由時代週刊 | Zìyóu Shídài Zhōukān | ㄗˋ ㄧㄡˊ ㄕˊ ㄉㄞˋ ㄓㄡ ㄎㄢ | 鄭南榕が発行していた雑誌。政府批判や台湾独立を主張した。 |
焼身自殺 | 自焚 | zìfén | ㄗˋ ㄈㄣˊ | 鄭南榕が言論の自由を訴えるために行った行為。この記事ならではの語。 |
4. 関連年表
年 | 日本語 | 台湾華語 | 補足コメント |
---|---|---|---|
1949 | 台湾で戒厳令が開始される。 | 台灣開始實施戒嚴令。 | 中国国民党政府が台湾に移り、共産党との内戦の影響で戒厳令を敷いた。 |
1979 | 美麗島事件が発生。 | 發生美麗島事件。 | 民主化を求める大規模なデモが発生し、多くの人々が逮捕された。 |
1987 | 台湾で戒厳令が解除される。 | 台灣解除戒嚴令。 | 長い戒厳令の時代が終わり、台湾社会は民主化へと向かう。 |
1989 | 鄭南榕が言論の自由を訴え焼身自殺する。 | 鄭南榕為了言論自由自焚身亡。 | 彼の行動は、台湾社会に大きな衝撃を与え、民主化運動を加速させた。 |
1996 | 台湾初の総統直接選挙が行われる。 | 台灣舉行首次總統直選。 | 台湾の民主化が大きく進展し、国民が直接総統を選ぶことができるようになった。 |
5. 関連リンク
今回のテーマ、戒厳令解除と鄭南榕の言論自由運動について、一緒に学ぶことができて、私もうれしいです。 鄭南榕さんの勇気ある行動は、私にとっても大きな驚きでした。 言論の自由を守るために、自分の命を懸けるなんて、本当にすごいことだと思います。 私も、彼のように、自分の信じることを大切にして、勇気を持って生きていきたいと思いました。 これからも一緒に色々なことを学んでいきましょうね!